今回も日経の記事からです。
「中小・VBこの一手」という記事をご覧になりましたか?
コメを袋詰めする際に、空気を窒素に瞬時に入れ替える装置と、そのメーカーの話題です。
この“鮮度維持装置”は、新潟市のベンチャー企業(というには創業が1958年で古いのですが)の、クランプという会社の製品です。89年から県内に70台の販売実績があるとか。
コメは精米直後から酸化する危険にさらされます。精米してすぐに空気から切り離せば酸化はしないという理屈です。
ところが・・・みなさんご存知でしょうか?コメ袋には普通小さな穴が開いているんですよ。
風通しを良くするためなんですが、窒素で密閉するためには穴が開いてちゃ困るんです。
となると、今扱っているお米の袋を全てオリジナルに入れ替えなければなりません。これは大変なことです。
他にも精米→袋詰めの作業にひと手間加わることも長い目で見たらコストとしてみなければいけません。もちろんこの機械の導入と維持管理にもコストがかかるでしょう。
万が1台が故障したら、もう1台ないと袋詰めができないことになりますから最低2台は必要でしょうし・・・
・・・とまあ、あまり言うと営業妨害になってもいけませんので、これくらいにしておきますが、いろいろ問題もあって、うちでは導入に至っていません。
また当店ではまず精米してから何ヶ月も保管するということがありませんし、お米を海外に出荷するなど、輸送に時間がかかることもありません。
長くても1〜2週間で出荷できる量しか精米しませんし、白米は必ず低温倉庫に保管しています。スーパー向けに出荷したものも、在庫が古くなれば無償で入れ替えています。
ネットショップの場合も、何か月分も買い置きしていただく必要のないよう、少量からお買い上げいただけるようにし、量に限らず送料を安く設定しています。
せっかく美味しいお米ですから、一番美味しい状態で食べていただきたいものです。
※装置の評価は非常に高いものであり、この記事はその機能を否定するものではありません。